2013年5月12日日曜日

研究助成報告書が「理学療法学」に掲載されました

博士後期課程(D2)の合田明生です。この度,研究助成報告書が「理学療法学」に掲載されましたので報告いたします。

「運動が認知機能低下を予防するメカニズムの探索 -有酸素運動が血中ノルアドレナリンと脳由来神経栄養因子に及ぼす影響の検討-」
合田明生,福田寛二,上田昌美,本田憲胤,大城昌平
理学療法学 第40巻第2号 102~103頁 (2013年)

この報告書は,日本理学療法士協会の平成23年度研究助成を頂いて実施した研究の結果をまとめたものになります。運動による認知症の予防効果には,脳由来神経栄養因子という物質が関与すると考えられています。この研究では,運動による脳由来神経栄養因子の血中濃度の増加と,交感神経活動の亢進の関係を,健常成人男性で検討しました。その結果,健常成人男性において,30分間の有酸素運動は血中の脳由来神経栄養因子を有意に増加させず,運動による脳由来神経栄養因子の変化には交感神経活動は関連しないことが示唆されました。この結果には,日本人の持つ遺伝子多型の影響などが考えられ,更なる検討が必要であると考えられました。

この研究の測定に際して,ゼミの先輩である本田憲胤先生をはじめ,近畿大学医学部附属病院の福田寛二先生,上田昌美先生,病院スタッフの皆様に大変お世話になりました。また大城昌平教授には,解析・執筆作業時に多大な御指導を頂きました。そして侵襲を伴う研究であるにもかかわらず,多くの被験者の皆様が快く参加して下さいました。この場を借りて厚く御礼申し上げます。

現在行っている博士研究でも,引き続き「運動による認知症予防」をテーマに研究を行っています。自分の研究成果によって,少しでも社会に貢献出来るよう今後も精進してまいります。

D2 合田 明生

2013年5月11日土曜日

修了生の声 [京都より] (大杉)

博士後期課程修了生の大杉です。理学療法開発学の皆様お久しぶりです。私は昨年度,本田憲胤先生と博士後期課程を修了いたしました。博士課程修了生の写真がなかったので,ここで上げさせていただきます。
左から:大杉,大城教授,本田
また,私は今年度から職場を臨床から教育・研究現場へと移しました。今は京都橘大学に助手として勤務しております。下の写真の5階の研究室に一日中います。 
京都橘大学
本学は昨年健康科学部理学療法学科が誕生し,現在一期生51名,二期生73名,教員18名で構成されています。教員の中では私は最年少になりますが,周りの先生方に優しくサポートされ,日々充実した時間を過ごしております。
臨床現場で働く皆様に還元できるような研究を進めるとともに,臨床で活躍できる学生を教育していきたいと思います。理学療法開発学の一員として恥ずかしくない仕事をします。皆様,今後ともよろしくお願いいたします。ぜひぜひ,京都にお越しの際はご連絡ください。
大杉 紘徳(2013年3月 博士後期課程修了)

修了生の声 [シーサーのつぶやき] (喜納)

理学療法開発学の皆様,お久しぶりです。また,新しくご入学された先生方は初めまして。修了生の喜納と申します。新年度を迎えて早1カ月半が過ぎましたが,いかがお過ごしでしょうか?皆様におかれましては各々が高い志を持って頑張っておられることと思います。私は本年4月から故郷の沖縄へ戻り,浦添総合病院という急性期病院に勤務しております。その近況報告をさせていただきます。
補足:立っているのが喜納先生です
当院は県内唯一のDPCⅡ群病院で,302床,ドクターカー,ドクターヘリも完備している県内でもトップクラスの急性期病院です。病院理念に,地域住民のニーズを満たす医療に加え職員が誇れる企業を掲げており,患者様だけでなく職員のQOLも考えた経営方針を取り入れております。そのため,当院リハビリテーション科の雰囲気も活気に溢れ,毎週のように院内勉強会を開催し,QC活動を通じて業務改善に取り組み,呼吸療法認定士や住環境コーディネーター等の資格取得の支援を科全体でサポートしています。リハビリ業務に関しては365日稼働しており,3階(整形),4階(脳外・呼吸・救急総合)とフロアー担当制で,私は4階フロアーに所属しています。
私は,久しぶりに診る脳疾患や呼吸器疾患の患者様と電子カルテに悪戦苦闘しながら,毎日が慌ただしく過ぎていきますが,職場の上司や仲間に支えられ,1つ1つできることが増えてきています。また,今までに得た知識と新しく学習した知識が結び付いた時は,とても勉強が楽しく思えてきます。この知識を臨床に落とし込むにはどうすればいいかを考えるのも日々の楽しみです。今後もこれを継続しながら,志を持って1日1日成長していきたいと思います。最後になりますが,いつも皆様の顔を思い出しながら自分を鼓舞して,頑張っております。いつでも気軽に連絡して頂けると幸いです。遠く沖縄から情報発信していきますので,今後ともご支援宜しくお願い致します。
喜納 将克 (2011年3月 博士前期課程修了)