2009年2月20日金曜日

「The Newborn As a Person: Enabling Healthy Infant Development Worldwide」(出版社: John Wiley & Sons)が出版されました


T. Berry BrazeltonJ. Kevin NugentBonnie J. Petrauskasによって編集された書籍で,世界各国の新生児行動評価のトレーナーを中心に,世界の乳児精神保健の動向が執筆されたものです。Chapter 5では,「Supporting Parents of At-Risk Infants: Lessons from Japan」と題して,日本からの報告も執筆しています(Shohei Ohgi, RPT, PhD., Tomitaro Akiyama, MD)。乳児精神保健や育児・発達支援にかかわられている皆さんには大変参考になる書籍だと思います。是非,ご一読ください。(大城 昌平)


2009年2月15日日曜日

明治安田こころの健康財団 「赤ちゃんに学ぶ人間のこころのルーツ」講演会が開催されました


子どもの健やかなこころを育むためには,どのような親子のかかわりと専門家の支援が必要なのか?世界の乳幼児精神保健の流れからの講演会が開催されました。我が国をリードする著名な乳幼児精神学者に混ざって,私も未熟児の脳とこころを育むケアという観点から講義を行いました。子どもたちの温かなこころの起源は,母胎内の穏やかな環境と新生児・乳児期の親子の関係性(こころの交流)にあり,そこに支援の視点を置くことが大切です。今日の乳幼児精神保健の世界の動向では,土居健郎先生が示された日本文化特有の「甘え」が注目されています。乳幼児期の健全な「甘え」が,人間のこころのtaken for granted(極あたりまえの)世界(渡辺久子先生)を築き,それを基盤にしてこころの交流が育まれていきます。土居健郎先生の『「甘え」構造』をもう一度熟読しなければなりません。(大城 昌平)