2012年12月22日土曜日

論文が「総合リハビリテーション」に掲載されました

修了生の栗田泰成です。この度,研究論文が「総合リハビリテーション」に掲載されましたのでご報告致します。
「大腿骨近位部骨折術後回復期リハビリテーションにおける二重課題トレーニングの効果」
栗田 泰成,天野 麻美,大城 昌平
総合リハビリテーション(2012),40巻12号,pp1547-1554

本論文は,現在,高齢者骨折の中で問題となっている,大腿骨近位部骨折術後の回復期に焦点をあて,二重課題トレーニングを用いてランダム化比較試験を実施しました。これは,自己の臨床経験も含め,大腿骨近位部骨折の術後リハビリテーションに対する考えや入院中の認知機能も含めた廃用症候群への対策,退院後の再転倒を防止する理学療法の探求より始まりました。結果として,この時期における標準的なリハビリテーションに追加した二重課題トレーニングが,対象者の認知機能の維持・改善に有効であることが示唆されました。今後は,より具体的な負荷設定やその後の転倒に関する効果検証の必要性を感じています。

今回,修士論文の統計解析などを見直し,約1年6ヶ月をかけて論文を受理していただきました。本論文が完成できましたのは,大城昌平教授が惜しみなくご指導くださったおかげであります。この場をお借りして厚くお礼申し上げます。誠にありがとうございました。そして,本論文にご協力いただきました常葉リハビリテーション病院の患者様,スタッフの皆様,理学療法開発学関係者の皆様に感謝申し上げます。

今後も臨床の第一線で求められるような,そして患者様に還元できるような研究であることを目標に,日々の疑問についての探求継続を実行していきたいと考えております。

修了生 常葉リハビリテーション病院 栗田泰成

2012年12月19日水曜日

2012NIDCAPトレーニングを開催しました

新生児集中治療室(NICU)でのケアの“質”を改善し,早産児の発達予後の改善と親子の愛着形成の促進することを目的とした「発達ケア(ディベロップメンタルケア)」の取り組みが注目されています。「発達ケア」とは,児の行動観察に基づいた個別的なケア・プランとケアの提供,親子の関係性を重視した親子ケアなどからなる包括的なケアアプローチです。

今回,米国からgretchen 
Lawhon氏を招聘し,「発達ケア」の理念と実践方法を学ぶためのNIDCAP(新生児の個別的発達ケアの評価とプログラム:Newborn Individualized Developmental Care and Assessment Program)の教育トレーニングを実施しました。わが国の新生児医療の質の向上,子どもの発達,親子の関係性の改善,さらに両親の育児支援に結び付くことが期待されます。
大城 昌平


2012年12月1日土曜日

第57回日本未熟児新生児学会・学術集会 学会賞の受賞講演 報告とお礼

11月25~27日の3日間,熊本で開催されました第57回日本未熟児新生児学会・学術集会へ行ってまいりました。今回はいつもの参加や発表ではなく,学会賞の受賞講演をさせて頂きました。

大城先生の元で学ばせて頂き,5年が経過しようとしています。「NICUの早産児と痛み」をキーワードに研究をしてきました。その結果の報告からこのような学会賞と講演の機会を頂き,大変貴重な経験となりました。

大城先生をはじめ,研究にご理解とご協力を頂きました多くの方々,お子様とご家族にお礼を申し上げます。
D3 本田 憲胤
日本未熟児新生児学会賞


聖隷クリストファー大学HPのニュースでも取り上げられています。