論文「Mizuike C, Ohgi S,
Morita S. Analysis of stroke patient walking dynamics using a tri-axial
accelerometer」が,Gait and Posture. 2009
Jul;30(1):60-4.に掲載されました。
本論文は,修士課程で行っていた研究内容をまとめたものです。脳卒中片麻痺患者の歩行を加速度計を用いて測定し,動揺性と周期性の指標を用いて解析し,その特徴を検討しました。脳卒中片麻痺患者の歩行には,動揺性の増大と対称性の障害が認められ,また,回復段階に伴って動揺性をいったん凍結し,解放するU字型変化を示すことが示唆されました。本研究で用いた加速度計(送信機)は非常に小型で簡易に扱えるため,臨床においても動作解析の一手法として有効ではないかと思っています。今後さらに研究を発展させ,簡易な評価指標の開発とその応用を目指していきたいと考えています。
最初に投稿したのは2008年4月,acceptされたのが2009年2月28日と,随分長い時間がかかりましたが,多くの方に読んでいただける機会が得られたことはとても嬉しいです。修士課程在学時から今まで一貫して親身に指導してくださっている大城昌平先生,解析方法に関して的確に教えていただきました静岡大学の守田智先生,そして支えてくださった皆様に心から感謝申し上げます。
(水池 千尋)
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論文と研究に使用した加速度計(送信機:白と受信機:黒) |